今回は、グレーの杢感が美しい日本製ジャージ素材でお仕立てしたオーダージャケットをご紹介します。
一見すると、きちんとした織物のジャケットのように見えますが、実はこちらはジャージ素材です。

ジャージと聞くと、スポーティーでカジュアルな印象を持たれる方も多いかもしれません。
しかし今回使用した生地は、一般的なカジュアルジャージとは少し異なります。
目がとても細かく、表情に品があり、ジャケットとして仕立てたときにもきちんと見えるのが大きな魅力です。
ビジネスカジュアルにも使いやすく、軽さ、動きやすさ、上品さを兼ね備えた一着に仕上がりました。
目次
この生地に出会った時のこと
この生地を初めて見たのは、生地屋さんとの商談に伺った時でした。
商談の最後の最後に、生地屋の担当の方がおもむろにカバンの中から一着のジャケットを取り出しました。
それが、この生地で仕立てられた一枚仕立てのジャケットでした。

カバンの中から出てきたにもかかわらず、まったくと言っていいほどシワになっていない。
その姿を見て、本当に驚きました。
思わず、
「この生地、何ですか?」
と聞いてしまったほどです。
そこから詳しく話を聞き、この生地の取り扱いを決めました。
実際に見て、触れて、仕立て上がりの雰囲気まで確認したうえで、これはぜひお客様にご提案したいと思った素材です。
日本・和歌山で作られた希少なジャージ素材
今回の生地は、日本の和歌山で作られた日本製のジャージ素材です。
和歌山はニットやカットソー生地の産地としても知られており、国内でも高い技術を持つ産地のひとつです。

今回のような、ジャケットとして上品に見える目の細かいジャージ素材は、いつでも簡単に作れるものではありません。
生産の機会も限られており、希少価値の高い素材です。
昨年、私たちも一目惚れして取り扱いを決めましたが、仕立ててみても本当に雰囲気の良い生地でした。
杢グレーの表情が美しい一着
この生地の魅力は、グレーの杢感にもあります。
単なる無地のグレーではなく、濃淡が細かく混ざり合ったような表情があります。
派手ではありませんが、近くで見るとしっかりと奥行きがある。
遠目には落ち着いたグレージャケットとして使いやすい。

このバランスがとても良い素材です。
当店でもこの生地でサンプルを作っておりましたが、お客様とよく話題になっていた生地でもあります。
「これ、ジャージなんですか?」
と驚かれることも多く、実際に見ていただくと、ジャージ素材に対する印象が少し変わるような生地でした。
伸縮性がありながら、型崩れしにくい理由
一般的なニットやジャージ素材は、横方向にループを連続させる構造が基本です。
そのため、横にも縦にも伸縮しやすく、着心地が良い一方で、素材によっては伸びすぎて型崩れにつながることもあります。

今回の生地は、編み物でありながら、織物のようにタテ方向の構造もしっかり感じられるのが特徴です。
そのため、伸びたあとも戻りが良く、ジャケットとしてのシルエットを保ちやすい素材です。
ジャージらしい快適さはありながら、だらしなく見えにくい。
ここが、この生地の大きな魅力です。
シワになりにくく、ビジネスカジュアルにも使いやすい
この生地を取り扱う決め手になったのは、やはりシワになりにくさでした。
ジャケットは、座ったり、腕を動かしたり、脱いで持ち運んだりすることで、どうしてもシワが入りやすいアイテムです。

特にビジネスカジュアルで日常的に使う場合、見た目のきちんと感と扱いやすさの両方が求められます。
その点、この日本製ジャージ素材は、軽くて動きやすく、シワも気になりにくいのが魅力です。
堅すぎるスーツではなく、でもカジュアルすぎる服装でもない。
そんな装いを求める方に、とてもおすすめしやすい素材です。
顧客様からのご紹介で、お父様へお仕立てした一着
今回のジャケットは、顧客様がご両親をご紹介してくださり、お父様よりご注文いただいた一着です。
大切なご家族をご紹介いただけることは、私たちにとって本当にありがたいことです。
お客様とのご縁が、ご家族へとつながっていく。
オーダーの仕事をしていて、特に嬉しく感じる瞬間です。
袖を通していただく日が、今からとても楽しみです。
残り一着分、3.2mのみの希少素材です
今回のお客様は単品ジャケットとしてのご注文でしたので、生地は無事に足りました。
ただ、メーカー在庫は本当に最後の一着分、3.2mのみとなっています。
本当に良い生地でしたので、廃盤になってしまうのが惜しい素材です。
個人的にもかなり思い入れのある生地なので、最後にどなたかぜひ、この生地にとどめを刺してください。
ジャケットとしても、軽いセットアップとしても、とても雰囲気のある一着になると思います。
千葉でオーダージャケットをお考えの方へ
TSP.2022では、ビジネス用のスーツだけでなく、単品ジャケットやビジネスカジュアル向けの一着もご提案しています。
「スーツほど堅くなく、でもきちんと見える服が欲しい。」
「動きやすくて、シワになりにくいジャケットが欲しい。」
「人とは少し違う、上質な素材でジャケットを作りたい。」
そのような方には、今回のような日本製ジャージ素材のオーダージャケットもおすすめです。
千葉でオーダージャケットやビジネスカジュアル用のジャケットをお考えの方は、ぜひ一度ご相談ください。