エルメネジルド・ゼニア「ELECTA」で仕立てた一着

本日ご紹介するのは、
イタリアを代表する名門服地ブランド
エルメネジルド・ゼニアの中でも、長く愛され続けている名作生地
「ELECTA(エレクタ)」で仕立てたオーダースーツです。
参考価格は15万円前後。
エレクタは、私個人としても非常に好みのシリーズのひとつ。
高級生地というと、
糸が極端に細く、軽く、しなやかで、
いわゆる“繊細さ”を極めたものを想像される方も多いかもしれません。
もちろん、それはそれで素晴らしい魅力です。
しかし一方で、薄くデリケートになり過ぎると、
スーツとしての構築的な美しさや
パリッとした佇まいが少し弱くなってしまうこともあります。

その点、ゼニアのエレクタは実にバランスが良い。
一級品ならではの上品な光沢感を備えながら、
程よい厚みとコシがあり、
仕立てによる立体感をしっかりと支えてくれます。
着たときに感じる安心感、
そして見た目に現れる「仕立て映え」。
エレクタは、
スーツという装いを最も美しく見せるための生地だと感じています。
落ち着きと色気を併せ持つ、チャコールブラウンストライプ

今回の生地は、
黒に限りなく近い、深みのあるチャコールブラウンのストライプ。
一見すると非常にシックで控えめですが、
よく見るとわずかに感じるブラウンのニュアンスが、
硬くなり過ぎない柔らかさと奥行きを与えてくれます。
奇抜さはありません。
それでいて、確かな品格がある。
ビジネスシーンにおいて、
落ち着いた印象を保ちながら
さりげなく「良いスーツだ」と伝わる色味は、
さすがゼニアと唸らされる部分です。
暖色でまとめた、静かなVゾーンの色気

コーディネートは、全体のトーンに合わせて暖色系を意識。
ネクタイにはエンジカラーを合わせました。
主張し過ぎず、
しかし確実にVゾーンに深みと色気を添えてくれる一本。
スーツ・シャツ・ネクタイが互いに引き立て合い、
落ち着きの中にほんのりとした華やかさを感じさせる組み合わせです。
流行を追うのではなく、
長く付き合える一着を丁寧に仕立てる。
そんな価値観を大切にされる方にこそ、
ぜひ袖を通していただきたいスーツに仕上がりました。
