― 爽やかさに、ひとさじの知性を。ターコイズという選択 ―

「夏用になんか爽やかなネクタイないかな〜」
そんなふうに思って検索して、何気なく「水色のネクタイ」を選びかけていませんか?

たしかに水色は、夏の定番色。
軽やかで爽やか、第一印象も悪くありません。
でも実は、私自身あまり積極的に水色をおすすめしない場面もあるんです。


■ 「爽やかすぎる」コーデがぼやける理由

全体的にぼやけた印象

というのも、春夏になると明るめのグレーや淡いブルー系のスーツを着る方が多くなりますよね。
そのスーツに水色のネクタイを合わせると、たしかに全体が軽やかにはなります。

でも――ちょっと気を抜くと「ぼやけた印象」になりやすいんです。

締まりがなく、全体がフワッとしたまま終わってしまう。
「清潔感」はあるのに、「信頼感」や「芯の強さ」に欠けて見える。
そんなことって、意外と多いんですよ。


■ 濃色スーツ × 明るいネクタイの黄金バランス

だから私は、春夏でもスーツはあえて濃い色(ネイビーやチャコールグレー)を選びます。
もちろん、素材は通気性のあるトロピカルウールやモヘア混など
、見た目も着心地も清涼感のあるもの。

その上で、ネクタイやシャツで明るさを加える。
このバランスの方が、全体に「軸」が生まれて、清潔感と信頼感の両立がしやすいんです。


■ そこでおすすめしたい「ターコイズ」

水色よりも深みがあり、ネイビーよりも軽やか。
ターコイズは、ちょうどその中間をとる絶妙なカラーです。

海や空を思わせる爽快感がありながら、ほんのり緑を含んでいることで柔らかさもプラスされます。
濃いネイビーのスーツと合わせれば、ぐっと知的で洗練された夏の装いが完成します。

無地よりも、ネイビーやホワイトと組み合わせたストライプ柄を選べば、ビジネスにもぴったりです。


■ 「みんながやってる」からこそ、外すセンスを

水色が悪いわけではありません。
でも、みんなが同じ方向を向く季節だからこそ、「少し違う選択」が印象を変えてくれます。

この夏、ぜひクローゼットに1本のターコイズネクタイを加えてみてください。

定番スーツに“自分らしい涼感”が宿ります。