ここ最近、当店でもご相談が増えているのが、ストレッチ性のある素材を使ったセットアップスタイルです。

いわゆる「オーダースーツ」と聞くと、ウールのスーツ生地で仕立てる、きちんとしたビジネススーツを思い浮かべる方も多いかもしれません。
実際、オーダースーツ店の中には、こうしたカジュアル寄りのストレッチ素材やセットアップ向けの生地はあまり扱わない、という考え方のお店もあるようです。
ただ、私たちはお客様からのご要望が多いこともあり、こうした素材も積極的に取り入れています。
なぜなら、今のビジネススタイルは「毎日同じようにかっちりしたスーツを着る」だけではなくなってきているからです。
目次
仕事の日でも、毎日きっちりした装いをしたいわけではない
スーツスタイルが好きなお客様でも、仕事の日に毎日きっちりした装いをしたいわけではありません。
たとえば、商談の日。
社外の方と会う日。
重要な打ち合わせがある日。

こうした日は、やはりきちんとしたスーツスタイルが安心です。
一方で、社内業務が中心の日、移動が多い日、少しカジュアルな雰囲気の場面では、もう少し力を抜いた装いの方が自然に感じられることもあります。
実際に店頭でも、
「かっちりしたスーツは持っているけれど、もう少し楽に着られるものが欲しい」
「ジャケットは着たいけれど、スーツほど堅く見えないものがいい」
「仕事でも使えて、休日にも着られるようなセットアップがあると便利」
といったご相談をいただくことが増えています。
こうした声からも、ビジネススタイルにおける“きちんと感”の考え方が少しずつ変わってきていると感じます。
カジュアル化しても、だらしなく見えたくない
ビジネスウェアがカジュアル化しているとはいえ、多くの方が気にされるのは「楽に見えること」ではなく、「だらしなく見えないこと」です。

ここはとても大切なポイントです。
リラックス感のある服装をしたい。
でも、仕事相手に軽く見られたくはない。
清潔感や信頼感は保ちたい。
年齢に合った落ち着きも欲しい。
そのような方にとって、オーダーで仕立てるセットアップは非常に相性の良い選択肢です。
既製品のカジュアルセットアップは、サイズ感が合えば便利ですが、肩まわり、袖丈、着丈、パンツの太さなどが少し合わないだけで、急にラフすぎる印象になることがあります。
一方、オーダーで仕立てる場合は、リラックス感のある素材を使いながらも、体に合わせたサイズ感で整えることができます。
この「楽だけれど、だらしなく見えない」というバランスが、今のビジネススタイルではとても重要です。
ストレッチ素材のセットアップが選ばれる理由
ストレッチ性の高い素材を使ったセットアップの魅力は、やはり着用時の快適さです。

腕を動かす。
車や電車で移動する。
椅子に座る。
荷物を持つ。
一日中着たまま仕事をする。
こうした日常の動作の中で、素材に伸びがあると体への負担がかなり変わります。
特に、移動が多い方や、長時間座って仕事をする方にとって、ストレッチ性のあるセットアップは実用性の高い一着になります。
実際にお客様からも、
「想像以上に楽だった」
「気づいたらこればかり着ている」
「ジャケットを着ているのに疲れにくい」
といった感想をいただくことがあります。
もちろん、本格的なスーツ生地の持つ立体感や品格とは別の魅力です。
ただ、毎日の仕事着として考えた時に、快適性の高さは大きな価値になります。
“オーダースーツらしさ”だけにこだわりすぎない
オーダーというと、どうしても「本格的なスーツを作るもの」という印象があります。

もちろん、クラシックなスーツスタイルには大きな魅力があります。
ウール生地の美しさ、仕立て映え、構築的なシルエット、ネクタイを締めた時の緊張感。
これはカジュアルなセットアップでは代えにくいものです。
ただ、だからといって、ストレッチ素材のセットアップがオーダーに向いていないわけではありません。
むしろ、お客様の生活や働き方に合わせて服を仕立てるという意味では、こうした素材こそオーダーの価値が出やすいとも考えています。
商談用のスーツ。
普段使いのセットアップ。
少し華やかなジャケット。
休日にも使いやすいパンツ。
それぞれの役割が違うだけで、どれか一つだけが正解というわけではありません。
「自分だけカッチリしすぎているかも」と感じたことはありませんか
最近は、職場や取引先によって服装の空気感がかなり違います。
以前よりカジュアルな装いの方が増えた場面では、きちんとスーツを着ていることが、かえって少し堅く見えることもあります。
皆様も、
「あれ、自分だけ少しカッチリしすぎて浮いているかも」
と感じたことはないでしょうか。

もちろん、きちんとしたスーツを着ること自体は悪いことではありません。
ただ、場面によっては少し力を抜いた装いの方が、自然に見えることもあります。
そのような時に、ストレッチ性のあるセットアップはとても便利です。
ジャケットを着ているので、最低限のきちんと感はある。
でも、スーツほど堅くは見えない。
動きやすく、着ていて疲れにくい。
インナーや靴を変えることで、雰囲気も調整しやすい。
この中間的な立ち位置が、今の時代のビジネスウェアとして選ばれている理由だと思います。
セットアップを日常的に着ると、本格スーツの良さも見えてくる
少し不思議なことですが、こうしたリラックス感のあるセットアップを日常的に着るようになると、たまに着る本格的なスーツスタイルの良さも、よりはっきり感じられるようになります。

普段は動きやすいセットアップ。
大切な日は、しっかりしたスーツ。
気分を変えたい日は、少し表情のあるジャケット。
このように着分けができると、スーツを着ること自体が負担ではなくなります。
毎日きっちりしたスーツだけでは疲れてしまう。
でも、毎日カジュアルすぎる服装では少し物足りない。
その間を埋めてくれるのが、ストレッチ性のあるオーダーセットアップです。
どんな方に向いているか
ストレッチ素材のセットアップは、特に次のような方におすすめです。

・仕事でジャケットは必要だが、スーツほど堅く見せたくない方。
・移動や出張が多く、動きやすさを重視したい方。
・社内業務の日にも着やすい仕事着を探している方。
・休日にも使えるジャケットやパンツが欲しい方。
・既製品のセットアップではサイズ感が合いにくい方。
・清潔感を保ちながら、少しリラックスした雰囲気を取り入れたい方。
特に、既製品のセットアップで「楽だけど少し大きい」「袖丈やパンツ丈が合わない」「カジュアルすぎて仕事には不安」と感じたことがある方には、オーダーで整えるメリットがあります。
選ぶ時に気をつけたいポイント
ストレッチ素材のセットアップを選ぶ時は、楽さだけで選ばないことが大切です。
素材に伸びがある分、サイズを緩くしすぎると、全体がだらしなく見えやすくなります。
反対に、細くしすぎると、せっかくのリラックス感が失われてしまいます。
大切なのは、体に合っているけれど窮屈ではないことです。
また、色選びも印象を大きく左右します。

ビジネスでも使いやすいのは、ネイビー、チャコールグレー、ブラウン、ベージュ系などです。
黒に近すぎると重く見えることもあり、明るすぎる色はカジュアル感が強く出ることもあります。
仕事で使うのか。
休日にも着たいのか。
インナーはシャツ中心なのか、カットソーも合わせたいのか。
こうした使い方まで考えて選ぶと、着用頻度の高い一着になりやすいです。
まとめ。今のビジネススタイルに必要なのは、選べること
カッチリとしたスーツ。
力を抜いたセットアップ。
その中間にあるジャケットスタイル。

今のビジネススタイルでは、どれか一つだけが正解というより、その日の予定や気分に合わせて選べることが大切になっているように感じます。
商談の日には、しっかりしたスーツを着る。
移動が多い日には、ストレッチ性のあるセットアップを選ぶ。
少しカジュアルな場面では、インナーや靴で抜け感を出す。
服装に選択肢があると、仕事の日の気持ちも少し楽になります。
当店では、クラシックなスーツスタイルだけでなく、ストレッチ性のある素材を使ったセットアップのご相談も承っています。
「きちんと見せたいけれど、少し楽に着たい」
「仕事でも使えるカジュアルなセットアップが欲しい」
「既製品ではサイズ感が合いにくい」
そのような方は、ぜひ一度ご相談ください。